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計画の立て方

 桜が満開です。今期の受験も、この小さな塾としては悪くない結果だったと思います。新宿曙橋校は、たった二人の大学受験生でしたが、それぞれ早稲田大学、青山学院大学への進学を決めました。高校入試でも竹早高校への進学をはじめとして高い合格率となりました。まだ2期目の調布つつじヶ丘校でも、都立トップ校の一つである立川高校や豊多摩高校へ進学する生徒が出ました。皆の頑張りに頭が下がります。
 しかしながら、いつも言うことですが、これらは表層的なものに過ぎません。難しいレベルにチャレンジして涙を呑んだ人の選択が間違っていたとは決して言えません。その後の人生にその選択がどう影響するかは誰にもわからないからです。
 大切なのは、この受験という機会を通して何を学んだか、自分がどう変われたかだろうと思います。そして、そうした観点からすれば、ほぼすべての生徒たちにとって、この受験は成功だったと言えると思います。この結果が良かったと言えるように、この後の人生をしっかり歩んでほしいと思います。

 受験の結果はいろいろな要因に支えられています。私たちはこの仕事を通して、みんなの行動を分析し、どういう行動が学業業績につながるのか、そして、どうすればそういう行動がとれるようになるのかを常に研究し(時に学会等で発表し)ています。
 高い学業業績を達成する人に共通する行動の一つは、「計画を立てる」ことです。計画を立てる生徒は、ムラが無くなるため勉強量が安定しています。これは目的がある勉強では最も重要なことです。
 しかし、この実践がそれほど簡単なものではないことも、観察からわかっています。計画を立ててもその通りに動けない人が多くいるのです。
 そしてこのことは論理の観点からも明らかです。「うまくいく人は計画を立てている」という命題は真ですが、逆の命題「計画を立てれば人はうまくいく」は必ずしも真ではないからです(論理系で学んだ諸君は、よくわかりますよね)。
 余談ですが、「成功している人はEQが高い」だの、「成功している人は芸術に親しんでいる」だのの言説も、多くの場合、同じ問題構造を持ってしまっています。その逆は必ずしも真ではありません。正しいEQの鍛え方や、正しい芸術の親しみ方(?)を具体的に教えてくれなければ何にもなりません。
 というわけで、私たちは皆さんに「正しい計画の立て方」を具体的にお伝えします。まず知っておくべきは、「今やっている量以上の勉強量の計画を立てても実行できない」ということです。今まで何の勉強もしてこなかった人がいきなり「1日8時間勉強する」と宣言する。うまくいくわけがありません。世の中で跋扈している「部活を止めてから伸びた」という俗説は真っ赤な嘘です。難関校に進む生徒は「部活をやりながらも良い成績を取り続ける」というのが本当です。
 では、どうすればよいか。
 まずは、絶対に毎日続けられる量の計画を立てます。たとえば、教科書を4ページ読むという計画で大丈夫です。やり始める時間を決め、それらを紙に書いていつでも見える場所に置きましょう。
 計画は時間で立てるよりも、量で立てます。大切なのは、毎日続けるということだけです。はじめは5分で終わるような計画でもいいのです。そして、一週間続いたら、量を増やしてみる。これだけです。
 しかし、家では1分も勉強できないという人がいます。実は勉強行動は場所に影響されるのです。それは家が悪いというよりも、その家という場所で勉強行動を育まずに育ってしまった結果です。だから、そういう場合は、新しく勉強できる場所をつくりましょう。学創に来たり、図書館やカフェに行ったりするのも手です。家の中で場所を変えてみるのも手です。
 高い目標を持ったなら、今日から動き出しましょう。それは簡単な一歩で良いのです。小さな一歩を早く踏み出し、そして、急がず弛まず進む。やれることを続けた者が勝利するのです。がんばりましょう。皆さんは、どう生きますか?(S)

学習力創造アカデミー 学創(GAKUSO)