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エデュカーレ2019年5月号~ 君たちはどう生きるか

教師論

 人ってすごいなって思います。まったく勉強をしないでやってきた子が努力するようになっている。こういう変化が教師としての醍醐味だと思います。そして、そういう変化こそ教育の目標だと思います。
 今回は、ちょっと教師のことをお話ししたいと思います。
 つまらない教師は、自分は教える側で君たちは教わる側にいると思っています。だから、「教えるために」予習したりするのです。予習して知識を得て、それを君たちに「伝える」。こういうことを教育だと思っている教師たちはたくさんいます。
 でも、それなら、教師がどうやって予習しているのかを君たちに教えてくれる方が良いと思いませんか? 君たちが本当に知るべきはそこだよね?
 わかりやすく教えるために予習する、なんてことを言う教師もいます。でも、たいていわかりにくい。それは自分が予習して「わかった」うえで伝えるからです。そういう人たちは、言葉だけで、体験抜きで、ものを学べると思っているのです。
 ぼくたちが君たちに知ってほしいことは、(世のふつうの)先生たちもそうやってやっぱり勉強しているんだよ、ってことなんです。だから、先生たちのように自分で勉強できるようになったら、少なくとも先生たちくらいのレベルにはなれるんだよ、ってことなんです。
 そのうえで、次は少し良い教師についても話しましょう。
 少し良い教師は、その分野の知識を、どうやったら納得して体感して気づいて、君たちが身につけられるかと考えます。それで、授業を工夫します。教科書を教えるよりも、君たちが興味を持てそうな素材を持ち出して来て、自分で調べるようにさせたりする。たしかにおもしろいし、その分野の知識はたくさん得られそうだよね。
 でもね、今までもそういう教師はそれなりにたくさんいたんだけど、ぼくの観察だと、そこではうまく成績を伸ばしていても、最後に結局伸び悩んでしまう子ばかりが生まれたなあって思っているんです。
 結局ね、本当に良い教師は、そういう「知識」を目的としているんじゃなくて、君たちの「変化」を目的にしていると思うんです。そして、それは、楽しく学ぶだけじゃなくて、つまらないこともおもしろく学べる、っていう変化なんじゃないかと思います。
 面白いわけじゃないけど、やってみたら、意外とつまらないわけじゃなかった。やり続けてたら、そこそこ面白くなった。さらにやり続けてたら、全国でトップレベルになってた。こういう変化こそ、勉強の正攻法だと思うんです。
 ゲームと組み合わせてみたり、映像で迫力を持たせたりするやり方も否定はしないけど、ぼくたちは、君たちには、そういう方法ではなくて、教科書を自分で開いて、自分で学べるようになってほしい。
 そして、そうなるように、授業を工夫していきたいと思っています。
 これからもよろしくお願いします。(S)