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エデュカーレ2021年2月号~ 君たちはどう生きるか

講義が無料の時代における塾の役割

 ここ数年、YouTube等で多くの質の高い授業動画が視聴できるようになりました。パソコンやタブレット、スマートフォンさえあれば、塾や予備校の授業と同等のものが無料で視聴できるのです。かつて苦学した者からすると、かなりうらやましい環境です。
 しかし、だからと言って、塾や予備校、はたまた学校も、すぐにはなくなりそうもありません。それだけ恵まれた環境にあったとしても、生徒が勉学を自分のものとできるかどうかが、変わらず教育の課題であり続けているからです。
 つまり、主体性育成の問題です。どうしたらそうした優れた教材を使って自分で学ぶ生徒を育てられるのか、が教育の本質だと言えるのです。そしてそのためには、コミュニケーションが不可欠だからなのでしょう。
 そもそも忘れてはならないことですが、日本の教科書はすばらしいものばかりです。教科書を読む志向と力さえあれば、十分に国内の最高学府に合格することも可能です。
 それでも、教科書を十分に活用できている生徒は少数です。むしろ、勉強を「させられた」結果、自分からは教科書を開かなくなってしまっている生徒が世の中には多くいます。
 教材はそろっている。でも、それを使おうとする行動が生徒側に伴っていない。
 そうした状況への対処こそ、塾の現代的課題だと言えるかもしれません。いや、先ほど述べたようにぼくはそれこそ昔から変わらぬ教育の本質だと思うのです。無理にやらせて点数だけ取らせて何になるのでしょう。それで努力することを嫌いにさせたなら逆効果も甚だしいでしょう。そのとき結果は出なくても、努力しつづけられる人は人生の栄冠を勝ち取ります。
 教師に求められるのは、勉強のすばらしさやたのしさを伝えること、努力の価値を伝えること、失敗の価値を伝えること、そして試行錯誤する生徒に寄り添って、その考えを尊重し、主体性を育成することでしょう。残念ながら、そう考えていない大人も多くいるのだけれど。
 ぼくは君たちにこの教育の本質を伝えたい。大切なのは、成績が上がったことよりも自分が成長したことだし、合格したことよりもそのための努力ができるようになったことなんです。それだけが、将来に生きる。受験生、最後まで頑張れ!
 ぼくは君たちが人生を幸せに生きていける力を身につけることを願っています。
 君たちは、人生を、そして今を、どう生きますか?(S)