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上達と下達

 論語に「君子上達し、小人下達す」という言葉があります。
 リーダーとなるべき立派な人は上達し、そうではないつまらない人は下達する、というのです。
 では、上達と下達とは何か。
 ある解釈はこう言います。
 「上達とは、小技にとらわれず、物事の根本を理解すること。下達とは、小手先の技ばかり集めることに執着して、根本を理解しないこと」だと。
 ある進学校に、よくできる生徒と圧倒的によくできる生徒がいました。
 よくできる生徒は問題集を繰り返し解き、問題を見ればどの年のどの大学の問題かも言えるほどだったと言います。解ける問題の多様なレパートリーを持っていました。
 それに対して、圧倒的にできる生徒は、教科書を理解するように読み、問題に出会った時に根本から考えて理屈を頭で組み立てて解いていました。
 どちらも最難関の大学を目指していましたが、よくできる生徒の方は、一次入試の国語で失敗し、志望校を変えることになりました。それに対して、圧倒的にできる生徒は、当然のように最難関大学へと進学しました。
 もちろんこれは結果論ですから、これだけですべてを判断できるものではありませんが、高校の先生たちはそのことを予想できていたというのです。
 問題が解けることよりも、根本を理解することがやはり大切だということでしょう。
 孔子は論語で、君子と小人をよく対比しています。それぞれの共通するところを取り出せば、君子とは本物であろうと努力する人のことであり、小人とは目先の損得で動く人のことです。
 上達を目指しましょう。大切なのは肩書きではなく、その肩書きにふさわしい人になることです。
 君はどう生きますか。(S)

学習力創造アカデミー 学創(GAKUSO)