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時計を早めておく人は危険

 時計の針を意図的に早めておく人がいます。時間がギリギリにならないようにということのようです。しかしながら、そういう人を観察してみると、結局時間ギリギリになっているケースが多く見受けられます。
 最近タイムマネジメントについて研究していて、その理由に気付きました。そういう人たちは、締切を意識して行動するように慣らされてしまっているのです。
 それの何が悪いの、と思ったでしょうか。はい、とても悪いのです。
 まず締切を意識して動く人は、締切に間に合えばいいんだという考えを暗黙のうちに持ってしまっています。だから、間に合いそうな時には着手が遅くなります。
 また、締切に合わせて計画しているため、不測の事態が起こった時に対応できないのです。そして、その不測の事態を言い訳にして、だから仕方なかったと言うのです。
 一方、締切など意識せず、やるべきことをどんどんこなす人たちがいます。彼らはやるべきことをやってから余った時間をどう使おうか考えます。だから存分に趣味も楽しめるし、勉強でも、確実にプラスアルファまで進むのです。もちろん不測の事態にも対応できます。
 パーキンソンの法則というものがあります。1時間でできる仕事に対して、時間を3時間与えれば、多くの人はその仕事を3時間かけてやるというものです。
 だから期限を短くしろという人がいますが、ぼくが長年の観察から導いた結論は真逆です。それでは、常に出来事に追われているという状況は変わらないからです。
 毀誉褒貶ありますが、間違いなく最もパワフルな総理大臣の一人であった田中角栄は、上京の折母親から言われたそうです。
 「世の中には働いてから休む人と休んでから働く人がいる。お前は働いてから休む人になりなさい」と。
 君が採るべき態度もこれのはずです。やるべきことに先手を取りましょう。
 君は時間に追われる人生と時間に先手を取る人生のどちらを選びますか。(S)

学習力創造アカデミー 学創(GAKUSO)